名古屋の医者がAGAについて説明するブログ

名古屋に住む現役の医師がAGAに関することについて説明する

AGAの原因については完全にはかいめいされていな

AGAは遺伝

男性の多くが悩むAGAですが、その原因は何ですか?と患者さんに聞かれる事が多い。もちろん、医師としてしっかりと患者さんの疑問に答えるように日ごろから努めているが、これについて正直に言おう。

現在ではまだAGAの原因として100%これと言えるものはない。いや、正確に言えば、完全に証明はされていない。

ただ、現状において最も有力なものが両親からの遺伝によるものだ。フランスのある大学が出した論文において、「男性型脱毛症になる人の場合、あるX染色体に変異が見られた」という事が書かれている。

つまり、AGAになる人と言うのはX染色体に異常があり、その異常によってAGAのメカニズムになりやすいというものだ。つまり、親から引き継いだ遺伝子によってAGAになりやすいという。

昔から、はげるかどうかと言うのは、自身の父親を見ればよいと言われているが、この遺伝的要素がAGAにおいてかなり大きなウェイトを占めているのは間違いないだろう。

ただし、この遺伝においては重要なのは、父親ではなくむしろ母親という事になる。なぜなら男性は生物学的に言うと、性染色体がXYとなっており、AGAに影響を及ぼすであろうとされているX染色体は母親から受け継いでいるからだ。

つまり、母親の家系においてAGAの特徴を持っているのならば、AGAになる確率は非常に高く、逆にそうでないならAGAになる確率は低い。

その場合にはもちろん母親を直接見るのではなく、母親の父親すなわち祖父を見てほしい。母親は生物学的に言えば性染色体がXXとなり、仮に一方のX染色体に異常があっても、もう一方が良好ならそちらが選択される。

また、女性特有の女性ホルモンの影響でAGAになりにくい。だから、母親は参考にならないが、祖父ならあなたとほぼ同じ染色体構造を持っているので、参考にしやすい。

ストレスなど他の要因がないわけでもない

上では遺伝を中心に説明したが、おそらくAGAの90%以上は遺伝によるだろう。だが、まだAGAの原因は100%解明されていないので、それ以外の可能性についても簡単に説明する。

遺伝の次によく挙げられるのが、ストレスだ。過剰なストレスと言うのは、人の脳に多大なダメージを与えるので、それによってAGAの原因でもあるジヒドロテストステロンが生成されるかもしれないと言われている。

ただ、厄介なのがこのストレスと言うのは、どういう反応が起こるかは全くわからない。人によってあまりにも症状が違いすぎるから、憶測でしかものを言えない。

ストレスは、心と体に影響を及ぼす - 協会けんぽ 健康サポート

と言うか、他の原因はほとんどが憶測でしか語れないので、今回はこれで終わりとさせていただく。