名古屋の医者がAGAについて説明するブログ

名古屋に住む現役の医師がAGAに関することについて説明する

現在の育毛剤市場について言いたいことがある

30代・40代ともなれば結構多くの人が薄毛(とりわけ男性ならAGA)に悩む人が多いだろう。そして、そんな悩みを持っている人の骨の髄までしゃぶりつくしてやろうとしている育毛剤の開発メーカが日本には多数あるので注意してほしい。

このページではそこらへんについて医師の視点から書いていく。

市販の育毛剤で効果があるものは1つもない

まず、はっきりと言うが市販されている育毛剤の中でAGAに効果的なものはない。断言できるが、それらすべての育毛剤をいくら使おうが絶対にAGAは改善されない。

なぜここまではっきり言えるのかと言うと、その答えは簡単だ。

なぜならその育毛剤の効果がはっきりと証明されていないからである。おそらく市販されている育毛剤のほとんどが医薬部外品とのことだが、医薬部外品指定を受けるのはそれほど難しくない。

単純に有効成分とされているものを入れて、体に大きな副作用が起きない事が認められれば良いだけである。そう、確かに有効成分が入っているのは間違いないが、それが本当に発毛させることができるかと言うのは、開発サイドのメーカでさてわからない。

いやむしろ発毛しないからこそ医薬部外品としての認可を受けるのである。

もし、発毛効果があることを実証し、その再現性が認められれば医薬品認定を厚生労働省から受ける事ができる。そうなれば全国の病院で使用することができるようになる。

そうなれば開発サイドのメーカとしても莫大な利益を得ることができるので、本当に発毛効果がある育毛剤だと思っているならそのような手続きに踏み出すだろう。だが、そうしないのは、髪の毛を生えさせる効果がないからだ。

このような粗悪な育毛剤をいくら使っても絶対に髪の毛は生えてこないし、AGAの進行を抑えることはできない。

無意味な満足度と言う指標

育毛剤の表紙にはよく満足度95%などど満足が高いことを強調しているが、このからくりをご存じだろうか?最近では口コミなどで商品を購入する人が増えてきているが、これを逆手に取り、満足度が高く、レビューも良い育毛剤だと購入者に思わせている。

しかし、それ以外にも理由はある。それは医薬品として厚生労働省の認可を受けていないもの(医薬部外品もこれにあたる)は、その効果があるという事を謳ってはいけないという法律がある。

つまり、これらの育毛剤は発毛効果が高いという事はかけないのだ。これを書いてしまうと法律に触れてしまうので、法律に触れないように満足度と言う形で逃げているのだ。

ちなみに育毛剤としては超が付くほど有名な育毛剤があまりにも誇大広告を売ったために行政から処分を受けたこともある。

こういった事が横行しているので、薄毛に悩んでいるからと言ってむやみやたらに育毛剤を購入しないようにしてほしい。

次のエントリーでは厚生労働省が医薬品として認めているプロペシアについて少し書こうと思う。